リハビリテーション科:嚥下訓練について

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   嚥下訓練には基礎(間接)訓練と摂食(直接)訓練があります。

 

 

基礎(間接)訓練とは、「食べ物を用いない訓練」のことです。誤嚥の危険性が高く、直接食べ物を用いた訓練ができない場合や経口摂取をしている場合でも、食前の嚥下体操のように嚥下諸器官の準備運動の目的で行うことも多い訓練です。以下に、具体的な訓練の例をあげます。

【基礎訓練(間接訓練)】

 

1.嚥下体操(口の体操)

2.頸部可動域訓練

3.口唇・舌・頬のマッサージ

4.口腔ケア

5.舌突出嚥下訓練

6.チューブのみ訓練 ※経管栄養のチューブを飲み込む練習

7.頭部挙上訓練(シャキア・エクササイズ)

8.ブローイング訓練

9.のどのアイスマッサージ

【摂食訓練(直接訓練)】

摂食(直接)訓練とは、「食べ物を用いる訓練」のことです。誤嚥の危険を伴うので、VF検査などで重症度を評価した上で適応を判断します。直接訓練を進める時は①食べるときの姿勢②食べ方③機能に合わせた食べやすい食物形態の選択・調整等の工夫が必要となります。食事中や食後に湿性嗄声(ガラガラ声)があるかどうか、発熱・痰量の増加の有無など、身体症状の変化を見逃さないようにします。

1.頸部回旋

2.体幹角度調整

3.頭部・頚部屈曲位

4.交互嚥下※違う性状の食べ物を交互に嚥下する

5.咀嚼訓練

6.ゼラチンゼリーの丸飲み法

7.一口量

8.一側嚥下※食べ物が通りやすいように麻痺側を上にした姿勢で食べる練習

9.鼻つまみ嚥下※嚥下時に鼻をつまみ飲み込みやすくする

10.複数回嚥下、反復嚥下

 

※一例として間接訓練「口腔ケア」についてご紹介したいと思います。        

【目的】

①誤嚥性肺炎の予防②口腔疾患の予防③QOLの向上

【手順】

①口腔ケアスポンジを使って口腔粘膜・歯肉にある汚れ(経口摂取をしている場合は食べかす)を除去します。

※口腔ケアスポンジは、方向性を気にすることなく楽に使えて、粘膜を傷つける危険性が低いため広く使用されています。

②歯ブラシで舌の表面に付着した汚れ(痰や(ぜっ)(たい))を取り除きます。

③上あごの汚れ(痰や舌苔)を口腔ケア用ウエットティッシュや水で湿らせよく絞ったガーゼでやさしくふき取ります。

④最後に口腔内全体を見て、汚れが残っていないか確認します。残っている場合、うがいが可能な方であればうがいを促します。うがいが困難な場合は、ガーゼでふき取ります。

 

【参考および引用文献(引用は一部改変)】

1.藤島一郎 他(日本摂食・嚥下リハビリテーション学会医療検討委員会):「摂食・嚥下訓練法のまとめ」2010改訂版

2.藤島一郎 他:「嚥下障害ポケットマニュアル 第2版」.医師薬出版株式会社.2003

3.角 保徳 他:「5分でできる口腔ケア 介護のための普及型口腔ケアシステム」医歯薬出版.2004

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