疾患別リハビリテーション~五十肩~

2020年04月21日

《五十肩とは・・》

 五十肩とは、疾患の概念が明確ではなく、俗称として「肩関節周囲炎」や「凍結肩」とも呼ばれている有痛性の肩関節可動域制限です。肩関節周囲炎の炎症部は患者様により様々で傷害部位の判定が困難なことが多い疾患とされています。

《病因》   

 老化による血行障害や運動による機械的刺激が基盤となり、肩関節周囲筋腱の炎症や癒着が主な病因とされています。痛みにより肩を動かさず、血行状態を低下させ、関節が固まってしまうという悪循環を生じやすいのも特徴です。

《症状》

①肩関節の運動時痛・運動制限:特に腕を上に挙げたり、横開いた時等に痛みと制限が生じます。 

②肩の圧痛:上腕骨頭の周辺に著明なことが多いです。  

③自発痛:運動時痛以外に、安静時痛・夜間痛があることも特徴です。  

④放散痛:肩関節だけでなく、首~腕へ痛みが放散することがあります。

 

《リハビリテーションアプローチ》  

①物理療法(温熱・寒冷)  

②装具療法(例:アームスリング・肩外転装具)  

③関節可動域訓練  

④筋力増強訓練  

⑤日常生活指導(例:かぶりの肌着は避けた方が良い)  

⑥治療体操    

  ⇒治療効果:肩関節周囲筋の短縮や可動域の改善。  

 

~振り子体操~

 方法:痛みの無い方の手を机の上に置き、痛みの有る方の腕をぶら下げ、手に持ったおもりを前後・左右・時計回りに円を描くように振ります。それぞれ3分ずつ、1日2~3回行います。

 注意点:肩の力で行うのではなく体の反動で行い、痛みが出ない範囲で行いましょう。

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~棒体操~  

1.方法:棒のなかほどを握り、肘を伸ばしたまま棒を高く持ち上げます。(5~10回)

 

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2.方法:棒の両端を握り痛みの無いほうの手で棒を横に突き上げるように痛みの有る方の手を外方へ高く押し上げます。(5~10回)

 

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3.方法:棒のなかほどを握り、頭の上に上げ、頭の後ろへ降ろします。(5~10回)

 

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注意点:いずれも痛みが出ない範囲で、ゆっくり行いましょう。

 

参考・引用文献:

川井弘光:整形外科疾患の理学療法,金原出版株式会社,P90.104-106,2007     

浅井宏祐:理学療法技術ガイド,文光堂,P806-807,2007     

藤田勝治:運動器疾患とリハビリテーション,医歯薬出版株式会社,P120,2003