脳卒中&日常生活動作のポイント②

2020年04月21日

第2章 食事について

1.はじめに

 食事とは、人間にとって生命維持に関わる基本的欲求の一つであり、私たちの生活にとって欠かせない行為です。しかし、加齢や脳血管障害等の病気を患うことで精神・身体機能の低下をきたしうまく食事が出来なくなってしまうことがあります。食事を摂取することで、脳や内臓等のからだの活性化につながります。そこで今回は、食事の介助方法、自助具について簡単に、紹介します。

 2.食事ができなくなる要因

  ・姿勢保持、上肢機能、口腔機能の障害  

  ・覚醒レベルの低下、認知機能面の低下、食欲の低下、依存等の様々な要因が挙げられる。 

3.食事の姿勢

 1)前かがみの姿勢をとる(前かがみの姿勢でうまく飲み込みやすい)

 2)椅子に背もたれがあって、安心感を与える(深く腰掛ける、バランスがとりにくい場合は

  肘掛けがあるほうが良い)

 3)足底がきちんと床につく(安定して座ることにつながる)

 4)テーブルは高すぎない(椅子に座って、臍の高さがベスト)  

 ※ベッド上で食べる時

  ①ベッドに座って食べる際は、ベッドから足を降ろして3)、4)の方法で座るのがベスト 

  ②ギャッジアップでの摂食時は、頭を高くし顎をひいた状態で、介助するのが望ましい。 

4.介助方法

 1)介助者は横に座り食べさせる  

 2)下からもっていき口に運ぶ

5.使いやすい食事用品(自助具)CIMG0001.JPG

1)箸蔵くん軽く握ったり伸ばしたりといった単純な指の動きだけ で、簡単につまむことができる。グリップに手を添えれば自然な手の形になじむ。右・左手用あり。

 

 

 

 

 

 
CIMG0003.JPG2)らくらく箸握力が弱い人でもうまく力を入れることができる。手の 大きさに合わせて、大・小のサイズあり。

 

 

 

 

 

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3)太柄のスプーン、フォーク握力が弱い人でも握りやすい。柄の部分が曲げられるも のもあり、関節の動きが不自由な人も使いやすい角度にできる。

 

 

 

 

 

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4)滑り止めマット麻痺等の理由により片手で食器を押さえられない人でも、食器の下に敷くことで滑りにくくなる。片手のみでも食べやすい。